私が幼稚園児のときは大人になった今よりも人見知りが激しく幼稚園バスが迎えに来ると「行きたくない、おうちにいる」とごねていました。奈良の大和高田で採用できる保育士はそれでも何とか幼稚園には通っていたのですが、たまに急にホームシックになり泣いてしまうことがありました。そんなとき先生がやってきて、「みんなで絵本を読みましょう」といって私をだっこしながら小さな図書室にいって私の好きな絵本を読んでくれたのが今でも記憶に残っています。この奈良では保育園の評判が良いので先生の膝の上の特等席で絵本を読んでもらうといつの間にか泣き止んで落ち着きを取り戻していたと思います。そのあとは図書室に集まって絵本を一緒に読んでいた子供たちと遊んだりしていました。今思うと私が図書室が好きなことなどを先生はどこからか見て知っていたのだと思います。泣きだしたら絵本を読むと落ち着くということも先生同士で教えあっていたのかもしれません。先生たちは普段は特に私のことを見ているような気はしていませんでしたが、しっかりと見ていてくれたのだなぁと思うと、今でもとても心があたたかくなります。ホームシックになりがちな気弱な私が幼稚園に通い続けることができたのもそういった先生たちの何気ないケアのおかげだったのだと今は感謝しています。