娘が通っていた保育園は市内でも一番大人数の子どもを預かる、いわゆるマンモス保育園です。音楽や体育に力を入れており、文字の読み書きも年長のときには全員ができる状態で卒園していきます。大人でも難しいような、運動や合奏をこなす姿を見て毎年感動できる教育をしてくれる保育園でした。どんなにバイリンガルスクールが神戸の中にもそんな保育園なので、自分のことは自分でできることも多く、割としっかりした子がたくさんいます。うちの子もそんな中で鍛えられて、しっかりした子に育っていたのだと思います。しかし、その反動で家でもすぐに疲れてしまい、夕飯の前に「眠い!」と言いながら泣くこともしばしば。親としては仕事から帰ってきて、夕食から風呂の流れはなるべくスムーズにしたいのに、グズグズされるとイラっとしてしまいますよね。そんなグズグズが数日続いた中でお迎えに行ったら、先生から「〇ちゃんはしっかりしてるね!」とお褒めの言葉が。とてもうれしかったのですが、毎日のグズグズのことを話すと「そうなんだ!じゃぁ、〇ちゃんは泣いちゃうくらい保育園で一生懸命なんだね!今日もいっぱい泣けるかな?」と元気に笑って話しかけてくれたのです。目先のグズグズが嫌で先生に告げ口しちゃったと思ったのですが、この「いっぱい泣けるかな?」でハッとさせられました。そうか、泣くことは頑張っている証拠なんだな、と。まだ疲れていること自体が辛くて泣いてしまうのは当たり前の年齢の子に、泣くなというのはかわいそうなんだなとも思えました。それからというもの、「今日がんばった分泣いちゃおう!!」と前向きになれました。あれから少しして、疲れていてもグズグズしなくなった娘。成長したんだなと思います。あの時の先生の言葉を思い出すたびに、今でも私を優しい気持ちにさせてくれています。