まだ子どもたちの声が聞こえない保育室。机の位置を整え、遊びに使うものを準備し、安全に過ごせるか室内を確認する。保育者の仕事というと、子どもと遊んだり生活を支えたりする場面が注目されますが、その時間を支えているのが事前の準備や環境づくりです。これから保育の仕事を考える人は、大和高田の保育求人情報を見るときにも、目の前の子どもと関わる仕事だけでなく、その一日を組み立てる仕事まで想像してみると、保育職の違った魅力が見えてくるかもしれません。
たとえば、制作を予定している日。
必要な紙や道具をただ並べれば準備完了、というわけではありません。
子どもが自分で取りやすい場所はどこか。
道具の数は足りているか。
使い終わったものを戻す場所は分かりやすいか。
年齢に合わせて、どこまで自分でできるようにするのか。
一つの活動を始める前にも、考えることはいくつもあります。
準備の仕方によって、子どもの動きが変わることもあります。
使いたいものを自分で選べるように置けば、「これを使ってみたい」という気持ちが生まれるかもしれません。
完成例を一つだけ示すより、いくつかの材料を用意することで、それぞれ違った発想が出てくる場合もあります。
つまり、環境を整えることも保育の一部なのです。
これは遊びでも同じです。
積み木が棚の奥にしまわれていれば、子どもが自分から手を伸ばす機会は少なくなります。
反対に、目に入りやすく、手に取りやすい場所にあれば、そこから遊びが始まることがあります。
何を置くのか。
どこへ置くのか。
どのくらい用意するのか。
保育者が少し工夫するだけで、その日の子どもの過ごし方が変わることがあります。
こうした仕事には、段取りを考える力も生かせます。
行事や活動がある日は、当日だけを考えるのではありません。
いつまでに何を準備するのか。
誰と役割を分けるのか。
普段の保育を行いながら、どの時間に作業を進めるのか。
先を見ながら少しずつ準備を進める必要があります。
「保育の仕事に向いているのは、子どもと遊ぶのが得意な人だけ」と考えているなら、少し見方を変えてみてもよいでしょう。
整理整頓が好き。
予定を立てるのが得意。
必要なものを早めに準備する。
周囲の動きを見て、次に必要になることを考えられる。
こうした力も、保育の現場では役立つ場面があります。
さらに面白いのは、準備した通りに進むとは限らないことです。
「今日はこの遊びを楽しむだろう」と考えていたのに、子どもたちが別のものへ興味を持つこともあります。
そこで予定にこだわるのではなく、目の前の姿を見ながら変更する。
用意していたものを別の遊びへ使ってみる。
翌日に続きを楽しめるよう環境を残しておく。
準備する力と、状況に合わせて変える力の両方が必要になります。
就職活動で園を見学する機会があれば、子どもの姿だけでなく、保育室の環境にも注目してみるとよいでしょう。
子どもが自分で使える場所に道具があるか。
遊びのスペースはどのようにつくられているか。
職員が準備するときにどのように協力しているか。
何気なく見える室内にも、そこで働く保育者の工夫が隠れています。
保育の仕事には、子どもの前に立っているときだけでは分からない面白さがあります。
明日は何をしよう。
どんなものを置いたら興味を持つだろう。
どうすれば自分でやってみたくなるだろう。
一日の終わりに次の日を考え、朝には環境を整えて子どもを迎える。
そして、予想とは違う反応が返ってきたら、また次を考える。
子どもが「やってみたい」と手を伸ばす瞬間。その少し前には、保育者が考え、準備した時間があります。
目立たない仕事の一つひとつが、子どもたちの楽しい一日につながっていく。その過程に関われることも、保育の仕事ならではの魅力です。